「アラブの春」後の中東における非国家主体と政治構造

平成27年〜29年度科学研究費補助金(基盤研究(B) 15H03132)

研究概要

本研究は「アラブの春」と称される政治変動が中東地域にもたらした混乱に着目し、そのなかで台頭を遂げる非国家主体(アクター)と、「弱い国家」となった各国の主要な政治主体が織りなす政治構造の実態を解明することを目的とした。具体的には、「アラブの春」波及後の混乱がもっとも深刻な東アラブ地域諸国の政治の動静に焦点を当て、シリア、イラクで勢力を伸張する「イスラーム国」、レバノンのヒズブッラー、パレスチナのハマースといった非国家主体がいかなる組織かを把握したうえで、既存の国家枠組みのなかで政治を主導してきた軍、治安機関、政党・政治組織、NGOなどとどのような関係を築いているのか、そしてこの関係が各国および東アラブ地域の政治や社会の安定性にいかなる影響を与えているのかを明らかにした。

出所:科学研究費助成事業データベース

研究構成員

研究代表者

  • 青山弘之(東京外国語大学総合国際学研究院准教授)

研究分担者

  • 末近浩太(立命館大学国際関係学部)
  • 錦田愛子(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
  • 山尾大(九州大学大学院比較社会文化研究院)

研究成果

2018年7月更新