CMEPS-J.netワークショップ(第1回)「アル=カーイダ支配下のシリア北西部における“反体制”イスラーム主義勢力の動静」を開催

去る2024年2月29日(木曜日)、武蔵野市本町コミュニティーセンター(東京都武蔵野市吉祥寺本町)にて、現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J.net)・ワークショップ(第1回)を開催し、青山弘之氏(東京外国語大学教授)、髙岡豊氏(東京外国語大学特別研究員)、山岡陽輝氏(慶應義塾大学大学院)、木戸皓平氏(東京外国語大学大学院)、浪内紫雲氏(東京外国語大学大学院)、萩原優太氏(東京外国語大学大学院)が参加しました。

ワークショップでは、「シリアのアル=カーイダ」として知られるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)の支配下にあるシリア北西部(イドリブ県中北部、アレッポ県西部、ラタキア県北東部、ハマー県北西部)の非統治空間における非国家主体間の関係をめぐって、山岡氏が、同地での解放党(イスラーム解放党)の現況、とりわけ非暴力的活動の実態にかかる基調報告を行いました。

基調報告を受け、参加者との間で、シリア北西部の統治形態、イスラーム主義のイデオロギーや活動、収集可能/不可能な情報などを中心に質疑応答が行われました。

 

中東・イスラーム地域研究 院⽣研究会 (Graduate Student Society for Middle Eastern and Islamic Area Studies) 第1回GSMEIAS研究報告会のご案内(2024年2月24日)

中東・イスラーム地域研究院生研究会は、現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J.net)および立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS)共催のもと、第1回GSMEIAS研究報告会を開催いたします。

日時

    • 2024年2月24日(土) 14:00~20:30(予定)

場所

主催

    • 中東・イスラーム地域研究 院生研究会(GSMEIAS: Graduate Student Society for Middle Eastern and Islamic Area Studies)

共催

    • 現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J.net)
    • 立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS)

スケジュール

1.  研究報告(14:00~17:00):修論/博論の設計図および各自の「地域研究」像にかんする研究報告

    • 研究会の趣旨および問題意識の説明(研究会代表者:米田)
    • 伊藤慎一郎(広島大学大学院博士前期課程):「中東におけるムハーバラート:政軍関係論・比較政治学・歴史的制度論を中心に」
    • 浪内紫雲(東京外国語大学大学院博士前期課程):「『国家-社会』関係における多元的公共圏への一考察:シリア研究の立場から」
    • 山岡陽輝(慶應義塾大学大学院博士後期課程):「『グローバル・イスラーム地域研究』としての解放党研究」
    • 米田優作(立命館大学大学院博士後期課程):「政教関係・政治学・思想研究の交叉路:現代エジプトのサラフィー主義と政治を研究する立場から」
    • 全体討論

2. GSMEIASの運営方針、全体および各自の研究進捗状況の確認と意見交換(17:30〜18:30)

  1. 3. 今後の方針について(18:30〜20:30)
    • 24年度以降の研究会運営方針、および成果発信の方法・予算申請等

青山・アルアフマド「「トルコとレバノンにおけるシリア人の統合にかかる世論調査(2022年)」単純集計報告書」(CMEPS-J Report No. 72)

青山弘之、ジヤド・アルアフマドによる報告書「「トルコとレバノンにおけるシリア人の統合にかかる世論調査(2022年)」単純集計報告書」(CMEPS-J Report No. 72)(HTMLPDF)をCMEPS-J Reportsで公開しました。

CMEPS-J Reports

現代中東研究コロキアム緊急シンポジウム「トルコ・シリア地震で何が変わったか:政治研究者が読み解く」開催

2023年3月6日(月)、現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J)と立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS)の主催による「現代中東研究コロキアム(Contemporary Middle Eastern Studies Colloquium)」緊急シンポジウムがオンラインで開催され、約100名が参加しました。

緊急シンポジウムでは、東京外国語大学教授の青山弘之氏の進行のもと、北海学園大学教授の岩坂将充氏が「これからのトルコ:地震、選挙、建国100周年」、東京外国語大学特別研究員の髙岡豊氏が「シリア向け支援を妨げた紛争思考と今後の課題」、立命館大学教授の末近浩太氏が「誰がシリアを「変える」のか:紛争、権威主義、そして、震災」と題した報告を行い、その後総合討論・質疑応答が行われた。

現代中東研究コロキアム緊急シンポジウム「トルコ・シリア地震で何が変わったか:政治研究者が読み解く」のご案内

現代中東政治研究ネットワークと立命館大学中東・イスラーム研究センターは、2月6日にトルコ・シリアで発生した地震を受けて、以下の通り、3月6日(月)に現代中東研究コロキアム緊急シンポジウム「トルコ・シリア地震で何が変わったか:政治研究者が読み解く」を開催する運びとなりました。

ご関心をお持ちの方におかれましては、ぜひ参加をご検討いただきますようお願い申し上げます。

概要

2月6日にトルコとシリアが大地震に見舞われてから1ヵ月が経とうとしている。東日本大震災を上回る犠牲者を出したこの災害は、国際社会のキーアクターとして存在感を強めていたトルコ、「今世紀最悪の人道危機」に苛まれ疲弊しきっていたシリアにも少なからぬ影響を与えている。本緊急シンポジウムでは、震災によって両国の政治に生じた変化を専門家の分析をもとに読み解いていく。

日時

2023年3月6日(月)19:30〜21:00

場所

Zoomにてオンライン開催(参加無料:要事前登録)

プログラム

    • 19:30-19:40 趣旨説明 青山弘之(東京外国語大学教授)
    • 19:40-20:00  「これからのトルコ:地震、選挙、建国100周年」  岩坂将充(北海学園大学教授)
    • 20:00-20:20 「シリア向け支援を妨げた紛争思考と今後の課題」  髙岡豊(東京外国語大学特別研究員)
    • 20:20-20:40 「誰がシリアを「変える」のか:紛争、権威主義、そして、震災」  末近浩太(立命館大学教授)
    • 20:40-21:00 総合討論・質疑応答

参加登録

Googleフォームよりご登録ください。 https://forms.gle/YCJ2sAKKEGC5vD3s9 (登録締切:2023年3月5日)

問い合わせ先

s-nino38[ @ ]fc.ritsumei.ac.jp (担当:二宮/RARA・立命館大学中東・イスラーム研究センター)

主催

現代中東政治研究ネットワーク(CMEPS-J)

立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS)

共催

科研費基盤研究(A)「東アラブ地域の非公的政治主体による国家機能の補完・簒奪に関する研究」(研究代表者:青山弘之 課題番号:18H03622)

科研費基盤研究(B)「計量テキスト分析を用いた現代中東における新たな政治的動員に関する実証研究」(研究代表者:末近浩太 課題番号:19H04374)

科研費基盤研究(B)「現代中東における政治と宗教:「アラブの春」以降のムスリム同胞団を事例に」(研究代表者:横田貴之 課題番号:19H04370)

科研費基盤研究(B)「権威主義体制における分配政治の変容とアカウンタビリティ改革:中東諸国の比較研究」(研究代表者:石黒大岳 課題番号:19H01454)

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))「危機下の東アラブ諸国における社会的レジリエンスの実証研究:ヨルダンの事例から」(研究代表者:末近浩太 課題番号:22KK0018)

立命館先進研究アカデミー(RARA)

協力

シリア地震被災者支援キャンペーン「サダーカ・イニシアチブ」